シルバーウィーク。お父さんは連休前半の土日が泊りがけの仕事ということもあって、妻は子どもを連れて実家へ...(帰ってきてね;_;)。
そして中日(なかび)、かなり疲れが残ってたので最初は4日目に釣りに行こうかと思ったのですが、連休後半の天気があやしくなってきて...思い切って今日、行くことに!
9月ともなれば渓流は解禁から半年以上経過して魚影が限りなく薄くなってるんで、楽しい釣りを望むなら源流域か放流量の多いところか、キャッチ&リリース区間が設定されている渓流となります。
若い頃は頑張って源流を目指したこともありますが、単独釣行は危険がいっぱいなんで、10年ぐらい前からは里川やキャッチ&リリース区間で渋いライズを狙った釣りなんかが好きになりました。
さて、一時期は年券を買って家から高速道路を使って2時間半もかけて通った石徹白川に目覚ましを4時にセットして、およそ2年ぶりにやってきました。
まぁ、ある程度予想はしていたものの、アマゴ園のおばちゃんから日券を買っていつも駐車するスキー場の駐車場を見ると、ズラリと10台ほどの車が並んでます。途中の駐車スペースにも空きのない状態で車がとまってたし、いったいどこで釣りしたらええねん!とあきれるやら笑えるやら...。
まったくもって人多過ぎです。もちろん自分もその一人ではあるのですが...。とにかく、そこら中にフライフィッシャーがロッドを振ったりタックルをセットする姿が見えます。
しかたなくキャッチ&リリース区間の最下流部へ向かうと、途中の橋近くに駐車スペースを発見して停車したものの、車から降りて川を見ると既に1人フライロッドを振っておられます。ははは。ほんま笑うしかありません。
時間は7時。コンビニで買ったおにぎりでもゆっくり食べて時間をおいてからやろうと車内で朝食を食べ始めると、なんと私のすぐ後ろに1台停車し、中から親娘フライフィッシャーが川へ降りて行きました...。先に車とめたのになぁ...まぁ娘さん小さいし、しゃーないわなぁとタックルをセットして、歩いて下流へ向かいます。親娘フィッシャーと間隔を空けたかったんで...。
と~こ~ろ~が!少し歩いただけで下流でタックルをセットしている別のフライフィッシャーを発見!アカン。あんまり間隔空いてないけど入渓しよ。と川へ降りたのはいいのですが、すでに石の上に足跡が...。ははは、誰かやった後やん。かなわんなぁ~。水に浮くドライフライ(ブラックカディス14番)を結んでたのですが、作戦変更してドライフライのフックに細めのティペット(6.5X)を1フィート継ぎ足して沈めるフライとして実績のある18番のフェザントテイルを結んでドライフライは目印代わりにします。これが困ったときの私の定番スタイルです(しまじろうさんもですよね!)。
そして最初の浅い瀬に数投キャストしてピックアップしようとすると...
グングンッ!
お~っと、いきなりキタ~っ!しっかりフェザントテイルをくわえてネットに収まったのは22cmのでっぷり太ったイワナくんでした。幸先の良いスタートです^^。先行者の多さを考えると、今日はこれ1尾になるかもしれないと激写です(笑)。
ちなみに本日のタックルはイタリアコンビ。ポゾのバンブーにフィオリニのリール。ラインは3番です。
そして、同じ瀬の上流にキャストして水面を流れるドライフライを凝視していると...
ピタッ!と止まりました...キタ~ッ!
今度は快心の一撃です。元気に暴れてくれたのは24cmのアマゴでした。春アマゴと違って秋アマゴは産卵行動が近いことを感じさせる渋い色合いですなぁ。いわゆる婚姻色ってやつで、ブナが出るなんて言ったりもします。
う~ん、時間はまだ8時半。これって釣れすぎちゃうん?アマゴの写真を撮った後、同じ瀬を見ると2箇所でライズが...。ん?ひょっとして魚めちゃめちゃいる?さすがはキャッチ&リリース区間。いや~、素晴らしい!残念ながらライズは取れなかったものの、少し上流でブナの出てない小さいながらも美しいアマゴを1尾釣って、親娘フィッシャーの後を釣り上がります。
途中で25,6cmほどの魚影がふらふらと泳いでいるのが見えましたが、フェザントテイルには見向きもしなかったので、さらに上流を目指します。親娘フィッシャーはいつの間にか視界から消えたので、過去9月に尺アマゴを釣った実績のある上流のプールに向かいます。...が、少し大きめのイワナがゆらゆらと泳いでいるのが見えたものの、フライには無反応...。さらに上流のプールもやってみますがダメ...。小さなポイントで2度ほどアタックはありましたが、それっきり...。
ふと上流を見ると1人のフライフィッシャーが見えます。ゆっくりフライを変えたり、お茶を飲んだりして時間を使ったのですが、動きがありません。それもそのはず、なんとその上流にも1人フライフィッシャーが粘ってるのです。
こらアカン。引き返してさっき見かけた魚でも狙おうと下流へ向かいます。途中、そのポイントにフライをキャストするフライフィッシャーが見えたのですが、お茶を飲んでる間にあきらめて引きかえされたので、静かに、しかし急いでポイントへ移動して再度魚影があるか確認すると、居ました居ました。基本的には定位しているのですが、時々左右に移動して...なんとライズまでしだしました!。
チャ~ンス!
ライズするとなればドライフライです。しかも目立つサイズの虫は飛んでいないので、まず細いティペット(7.5X)を2フィート継ぎ足して、選ぶフライは極小ミッジ!(24番のCDCピューパ)。
しかし、私のフライには見向きもせずに相変わらず別のところでライズします。ならばとフライから20cmほど離したところに小さなウェイトをかましてCDCピューパを無理矢理沈めて流してみます...が反応なし!しかも対岸の巻き返し付近で再びライズします。
ぬぉ~!!!燃えてきたで~っ!!!
ふと気がつくと下流に2ペアつまり4名のフライフィッシャーの姿が見えます。あららら、適当に切り上げんとつまってしもてるがな...。
...う~ん、そや、こんなときのお助けフライ!なんの虫に似ているのかよぉわからんファジー系ミッジ、グリフィスナットや! ということで22番のグリフィスナットに付け替え、ハックル部分はよく浮くようにフロータントを塗布し、フック部分とフライから30cmほどのティペットには汚いですがツバをつけて沈みやすく(フライを自然な姿勢かつフライの浮いてる部分以外を目立たなく流すための小ワザです。)し、フライが何投目かで定位する魚影の真上を通過しようとした正にその時!
魚影がゆ~っくりと浮かび上がって口を水面に出してフライを吸い込んで沈みました...
ん?食った!?
あまりにゆっくりだったので、やや反応するのが遅れましたが、ロッドを跳ね上げて合わせると...
グンッ!ギュイギュイッ!
っと激しく首を振って抵抗します!ん?この手ごたえ!で、デカイっ!無理はできないので、されるがままに瀬を1つ下られて後を追いかけます。抵抗を続ける魚影が予想以上に大きいことがわかると、とたんに膝がガクガクして、こけそうになりながら追いかけます。ラインを夢中で手繰り寄せてネットに入れようと試みますが、ロッドが激しく曲がっていて寄せきれません。しかもネットは“塩焼きサイズが良型に見える”小ぶりネットを持ってきてしまったので、慎重に慎重に...そして何度かの寄せを経てなんとかキャッチ!
ふぅ~っ!ネットに横たわるブナの出たイカツイ顔のアマゴに思わず腰が抜けかけました。心臓バクバクです。震える手でメジャーを当てると31cm!ヒレのピンと張ったネイティブ(ワイルド?)尺アマゴです。
くぅ~、たまりまへんなぁ。あいにく曇り空でいい色で写真が撮れなかったのと、「大きいの釣れたんですか~?見せてもらっていいですか~?」と下流で釣っておられたフライウーマンさんが見に来られたのですが、今思えばお願いして写真撮ってもらったらよかったなぁ...、あとリリースするときに動画撮っときゃ良かった。...でも弱る前にリリースしなきゃ!とてんぱってたみたいです(苦笑)。
はぁ~、それにしても久しぶりの大物に感動しました。キャッチするまでのスリルと興奮は何ものにも代え難いものがあります。時計を見ると11時。昼飯食べて温泉入ってイブニングも...と思って来たのですが、もぉお腹一杯!満腹満腹です。フライフィッシャーもウジャウジャいるし、夕方入渓するポイントも喧嘩にならずとも嫌~な思いをしなけりゃいけないかもと頭をよぎったので、ここはおとなしく帰宅することに...。
来シーズンも良い釣りができますように...^^。
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