甲斐バンド/虜-TORIKO-(1982)

0甲斐バンドのアルバム紹介もいよいよ後期に突入です。今回は、ボブ・クリアマウンテンのミックスによるニューヨーク録音3部作の最初のアルバムとなる“虜-TORIKO-”を久しぶりに聴いてみました...。

このアルバムに針を落とした若かりし頃、その音にとにかくビックリしたことを覚えてます。当時、私たちの世代にはJ.POPなんていう音楽ジャンルは存在せず、メジャーな邦楽はテレビで見る歌謡曲やラジオから流れるニューミュージックと多少ロックも?ぐらいな感じで、高校生ぐらいになると私の周りでは邦楽よりも洋楽を当時放送が始まったMTVを見たりFMラジオでアルバム丸ごと放送されるのをカセットテープに録音して聴くことが普通になってました。なぜなら少しでも音楽を聴いてたら分かるほど明らかに「音」が違ってまして、それがその要因の1つだったと思ってます。ちなみにエアチェックなんて今や若い方はご存知ないでしょうねぇ...。

そして、甲斐バンドは本作から当時ローリング・ストーンズ、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース、デビッド・ボウイやブルース・スプリングスティーンなどを手掛けてヒットさせていたボブ・クリアマウンテンにミックスをゆだねて当時の日本では出せなかった音を手に入れます。

まずA-1“BLUE LETTER”で始まるんですが、もはやロックバンドの音ではなくUSポップスサウンドで、心に染みるバラードとなってます。続くA-2“ナイト・ウェイブ”では当時のキラキラしたこれぞニューヨークサウンド!と言いたくなるような洗練された音で楽しませてくれます。この垢抜けたサウンドが甲斐さんが求めていたものだったんでしょう。それは前作のリメイクとなるA-3“観覧車’82”で顕著となります。ここまで変わるのか!?と。A-4“ブライトン・ロック”はタイトルどおりロックしてますが、サウンドはやはりニューヨークサウンドでカッコいいロックナンバーとなってます。

そして、B-1“無法者の愛”はキャッチーなミディアムナンバーで良くできたポップスとなってます。続くタイトル曲のB-2“虜”はダークな雰囲気が甲斐バンドらしいナンバー、B-3“呪縛(のろい)の夜”はノリのいいアップナンバーで大好きな曲。そして、B-4“フィンガー”はボトムの低いところとホーンセクションのファンキーさが黒いグルーヴを感じさせてくれるカッコイいいナンバーでこれも好きですね~。B-5“荒野をくだって”はラストナンバーにふさわしいじっくりと聴かせるスロウナンバーとなってます。

それにしてもこのアルバムの各曲を聴いて感じるのは、本作から甲斐バンドはロックンロールバンドではなくなってしまったということですね。これだけ明らかに音が変わってしまうと、デビューから追いかけてきたファンはついていけなくなったんじゃないかと思いますが、どうだったんでしょうねぇ...。

私の場合、当時聴きだしていた洋楽に負けてないサウンドがカッコ良かったんで、当時はひじょうによく聴いてましたが、今現在の気分なら本作より少し前のヒーローが売れた前後のロックンロール時代のほうがバンドサウンドの妙(スリル?)が楽しめて一番好きかもしれません...。

12

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中