甲斐バンド

テレビで音楽を聞いていた小学生の頃、低学年の頃はドリフの“8時だよ、全員集合!”にアイドルがゲスト出演してるのを見たり、高学年になってからの歌番組といえば“ザ・ベストテン”という記憶が残ってます。キャンディーズ、山口百恵が低学年でピンクレディー、ジュリーなんかがヒットして、その後、小学校高学年になる頃にニューミュージックと当時呼ばれていたアイドルではないシンガーソングライターやバンドがヒットしだしました。松山千春、佐野元春、八神純子、アリス、ゴダイゴ、オフコースなどなど...。

そんな中、ベストテンに入ってるにも関わらず出演しないバンドがいくつかあって、その中でも「HERO(ヒーローになる時、それは今)」がオリコン1位のヒットとなった“甲斐バンド”がベストテンに中継で初出演したのを見て、素直にカッコイイと思いました。歌詞の中に「HERO 空はひびわれ、HERO 太陽は燃え尽き、HERO 海は枯れ果てて、月が砕け散っても」というフレーズが出てくるんですが、当時小学5年生か6年生だった私はグッときちゃいましたね。その後、小遣いが増えた中学生になってからアルバム「破れたハートを売り物に」を買って、後追いで過去の作品も友達に借りたりレンタルレコードで借りてきてテープに録音して聴きまくりました。

今じゃほとんどR&Bしか聴かない私ですが、音楽をテレビで“聞く”から親父のステレオを借りてレコードからテープに録音してラジカセで“聴く”ようになったのは、甲斐バンドが最初だった気がします。何が良かったかって粋で映画のワンシーンのように情景が浮かんでくる歌詞と今思えば魂のこもった歌いっぷりにグッときたんだと思います。例えば「テレフォン・ノイローゼ」の出だしは「出会ってひと月目、どれほど思ってるって聞くと君は4週間分よ、ってそっけなく...」だったり...。ちなみに初期の甲斐バンドはフォーク/ロック、中期がロックといった音楽ジャンルになるんじゃないかと思います。

その後、高校に入ってからはソニーMTVの放送が始まって洋楽に傾倒していきましたが、甲斐バンドだけは並行して聴いてましたね。というのも中学の頃に買った「破れたハートを売り物に(1981)」の次から発売されたニューヨーク3部作と呼ばれる「虜-TORIKO-(1982)」、「黄金/GOLD(1983)」、「ラヴ・マイナス・ゼロ(1985)」のサウンドが当時聴いてた洋楽と遜色ないクオリティだったんです。これは当時の他の日本のアーティストの曲では求められないレベルで、エンジニアにホール&オーツブルース・スプリングスティーンを手掛けたボブ・クリアマウンテンが起用され、とくに「」を買ってきて針を落として聴こえてきたA-1「BLUE LETTER」は心に染みましたし、A-2の「ナイト・ウェイヴ」のコーラスに続くイントロが当時の日本には無かった垢抜けたサウンドで衝撃的でした。

初期のファンは「虜」以降の甲斐バンドは別のバンドになってしまったとガッカリしたかもしれませんが、洋楽にはまりだした当時の私には洋楽と遜色のないサウンドを聴かせてくれる甲斐バンドはスゴイなぁと思って聴き続けました。残念ながらクオリティの高いサウンドを求めるあまりバンドの限界が見えてしまって、その後に4人のメンバーがそれぞれ1枚ずつ12インチを作成した変則アルバム「REPEAT & FADE(1986)」を最後に解散してしまったんで、コンサートにはヴォーカルの甲斐よしひろがソロになってからしか行けませんでしたが、ライヴでもレコードと同じに聴こえるように歌詞を大事にしながらはっきりと歌う力強いヴォーカルに感動しました。ライティングも決まってて観客との一体感も素晴らしかったと記憶してます。

そんな甲斐バンドのアルバムは1度すべて中古を含めて買い集めたものの、その後に完全にR&Bミュージックの虜になったんで、ほぼすべてのアルバムを中古レコード屋に引き取ってもらったんですが、部屋の引っ越しの際に手元にかろうじて残しておいた解散コンサート“PARTY”を収めた初回限定盤のレコード「THE 甲斐バンド」、そのライヴ映像を収めた映画「HERE WE COME THE 4 SOUNDS」のビデオ、1979年から4年間バンドとしての年間観客動員数No.1という絶大な人気を誇っていた記録などを記した単行本「ポップコーンをほおばって」や解散後に発売されたシングルコレクションCDが出てきて、思わず懐かしくなってブログに記したしだい...。

2013-11-04 10.50.05

ところで、少し前から甲斐バンドとしての活動を再開してるようですが、初期から中期の青く瑞々しくて聴くものの心に突き刺さってくるヴォーカルやニューヨーク3部作の頃のソウルフルな歌声は、今では歳のせいか艶も感じられず枯れてしまったかのように聴こえるのが少々寂しい...。まぁそうは言ってもファンとしては元気な姿を見れるのは嬉しいもんなんですが...。

今では見た目も少々ふくよかになって次長課長っぽく見えてしまう甲斐さんですが、ぜひYouTubeで初期の若かりし頃の映像(髪が肩にかかってる頃)を探してみてください。「きんぽうげ」なんか今聴いてもカッコイイなぁ...。「漂泊者(アウトロー)」は失恋したときにクルマで聴いたなぁ...(歌詞に「希望の時代だと言ってる、エキサイティングな時代さ、だけどお前を失って、俺は世の中すらさえも信じられなくなりそうさ、誰か俺に愛をくれよ、誰か俺に愛をくれ、一人ぼっちじゃ、やりきれないさ...」なんてのが出てくるもんで...)。あぁ、懐かしい...(落涙)。

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